

なくなった骨を再生して歯の命を助ける
<歯周組織再生療法>
歯周病がすすむと、歯を支える骨が次第に溶けて、歯の周りに深い骨のくぼみが生じます。歯を支える組織が破壊され、歯のまわりに骨のくぼみができるのです。この失われた組織を再生させる治療法は、永年歯科医たちの夢でした。この夢の治療法が歯周組織再生療法です。
歯の周りの組織が失われたまま放置すると、歯の位置が悪くなったり、動きが大きくなったり、骨のくぼみがつくるスペースが歯周病の原因になる細菌の格好のすみかになって歯周病の悪化につながります。さらに進行すれば歯が抜けてしまいます。また抜けてしまった歯のかわりにブリッジが必要な場合には、土台になる歯に病気を残しておきたくありません。そこで確実な歯周病の治療では、その予知性を高めるために深い骨のくぼみを浅くします。
歯の周囲の骨のくぼみを浅くする方法は、大きく分けて二つあります。くぼみの周りの骨を削り取る方法とくぼみを埋める方法です。このくぼみを埋めるためには、組織を再生させるか、組織の位置をずらすか二つに一つです。ここで行う組織を再生させる処置は、次のような手順で行います。
まず、汚れた歯根の表面をきれいにします。次に特殊な膜でくぼみを覆います。ミクロの穴のあいた膜を使います。こうすることによって歯肉がこのくぼみに侵入しにくくなります。膜で歯肉上皮の再生をじゃまして、その間に本来の歯を支える組織を再生させるのです。このため、この再生療法は外科治療が必要で、外科治療の後、患部をできるだけきれいに保つ必要があります。膜を入れて治りをわざと遅らせるので、治るまで数週間の時間が必要です。骨の治りを良くするために骨を移植したり、骨の再生を促す薬剤を使う方法もあります。
再生前 |
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再生-処置後 |
歯の根が深く残っている場合には、歯を引っ張り出して組織の位置をずらして、くぼみを埋めることがあります(矯正的挺出=エクストルージョン)。