肉眼の8倍の目で処置をして、20倍の目でチェックします。極薄のメス、極細の針、極細の糸を使って歯ぐきの繊細な外科処置をすると、治りは早く、痛みもわずかです。それに治療の傷あとがまったく残らないのです。
眼の手術では、顕微鏡を使うことが多くなっていますが、口のなかの処置でも顕微鏡を使うと、治療の精度を格段に向上させることができるのです。剃刀(かみそり)と包丁を比べて、剃刀でできる切り傷はあまり痛くなく治りがいいのと同じ理屈で、顕微鏡を使って繊細な器具を使う処置は血管の再生が速く、痛みが少なく、治りが早いのが特徴です。そして何より、治療結果の精度が高く、きれいに仕上がります。顕微鏡下で歯ぐきの繊細な外科処置をするマイクロサージェリー。神経を取ったあとの歯の内部の処置をするマイクロエンド。歯を削るときにも顕微鏡が威力を発揮します。顕微鏡をつかうことの難点は時間と費用がかかることです。スピーディーな処置には向きません。このため顕微鏡を常時使用するわけではありませんが、歯科診療台の上の顕微鏡は、精度の高い処置をする歯科医を見分ける大きなヒントになります。