歯のインプラント治療に適した歯医者の選び方
かかりつけの歯医者さんからの紹介
かかりつけの歯医者さんでインプラントの専門的な医療機関を紹介してもらうのが一番でしょう。かかりつけの歯医者さんに専門の歯科医が来てくれるところも安心です。なぜなら、専門性はともかくとしても、複数のドクターの目があることが治療の質の面で、好ましいからです。また、インプラント治療の善し悪しを左右するのは、インプラントの外科手術だけでなく、次のような一連の処置です。
- 治療前のお口の中全体の管理
- 治療計画
- 粘膜や骨の外科処置
- 治療後の歯の設計
- 仮歯による、歯ぐきやかみ合わせの調整
- 最終的な人工の歯の製作
- かみ合わせの調整
- アフターケア
これだけの違った種類の仕事を効率よく行うには、ある程度トレーニングされたチームが必要です。
設計には緻密な計算が、外科手術には、慎重さとともに大胆さが求められ、インプラントの埋入には規格通りの操作が求められますが、人工の歯や最終的な設計には、いわば職人的な感性が求められます。歯医者さんは、通常、たくさんの患者さんの治療台をあっちでガリガリ、こっちの治療台に来てガリガリという治療の仕方をするものですが、そのなかでこのような多様な処置を一人ですることは適していません。
信頼できるかかりつけの歯科で適切なところを紹介してもらえない場合
絶対必要な条件
- 納得のいく説明をしてくれて、患者さん自身の判断を尊重してくれるところ
参考にしたい条件
- 専門の違う複数の歯科医がチームを組んで治療しているところ
- 元々、入れ歯の治療が上手だと評判のあるところ
- 歯周病の予防や治療に熱心なところ
- 元々、入れ歯の治療が上手だと評判のあるところ
- 歯周病の予防や治療に熱心なところ
- 定期管理のシステムのあるところ
- 設備が整ってスタッフのレベルが高そうなところ
医療ジャーナリスト・秋元秀俊さんのコメント
インプラントの治療を受ける歯科の選び方は、まず、あなた自身の歯を何が何でも大事にしてくれる歯医者さんであることが絶対条件です。自分の歯に比べればインプラントは比べようもなく不完全な人工物だからです。歯が悪くならないようなケア、悪くなってもできるだけ歯髄を守り、できるだけ削らない処置を考える。そういう歯医者さんがインプラントを勧める資格のある歯医者さんです。駅の広告看板などでインプラントと大きく宣伝しているようなところは要注意です。インプラント専門などということを標榜する専門医制度は、わが国にはありません。歯科医院の看板に『インプラント』と宣伝することは黙認されていますが、それも厳密には医療法違反なのです。